カレンダー
04 | 2025/05 | 06 |
S | M | T | W | T | F | S |
---|---|---|---|---|---|---|
1 | 2 | 3 | ||||
4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 |
11 | 12 | 13 | 14 | 15 | 16 | 17 |
18 | 19 | 20 | 21 | 22 | 23 | 24 |
25 | 26 | 27 | 28 | 29 | 30 | 31 |
フリーエリア
最新CM
最新TB
ブログ内検索
アクセス解析
アクセス解析
×
[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。
さてと、友人にワンフレーズ求めて、このタイトルのテーマです。
世界の隙間・・・一体どんなものだろうと思いながら書いてみます。
裏ブログで更新するものですから、やっぱり暗めなねがちぶで。
世界の隙間・・・一体どんなものだろうと思いながら書いてみます。
裏ブログで更新するものですから、やっぱり暗めなねがちぶで。
ただ、私が求めていたのは『呼吸をすること』、それだけなのです。
「という、物語。」
ぱたん、と本を閉じて目の前にいる少年が言った。
「ふーん・・・結局、何が言いたいわけ、その話。」
「さぁ。世界は息苦しいってことだろ。」
ぱらぱらと本をめくって、少年が呟く。
世界が息苦しいなんて、ただの言い訳。別にその人次第じゃないか。
「『呼吸をすること』なんて人間の本能、当たり前のことだろ、何で息苦しいんだ。」
そう言うと、ぽかんとした様子で、少年が言う。
「だって、『世界の隙間』があるからだろ。」
「・・・はぁ?」
世界の、隙間?
「そう。『世界の隙間』。」
世界の隙間、という単語を始めて聞いた。世界、隙間、その2つの単語は聞いたことはあるが、それを併せようとは思わなかった。
「で?」
「『世界の隙間』から、出てくるんだ。」
「出てくる?」
「余分な量の二酸化炭素。」
突然、現実的な単語を出されたからついていけなくなった。なるほど、環境問題ですか。
「余分、つまりは俺たち人間が出す二酸化炭素ですか。」
「俺たち、人間?」
そう言って、少年は冷たく笑った。
「―――誰が、人間だって?」
「この、死にぞこないが。」
先ほどまでの声色とは一変して、少年は冷たく言い切った。
「しに・・・ぞ、こ・・・ない?」
「死んだことも気にせずに、呼吸を作り出す。」
「死んだことも忘れて、『世界の隙間』を生む。」
「死んだことも無視して、『世界の隙間』から這い出る。」
「自分の命を絶ったくせに」
『世界の隙間』はすぐ傍にあった。
ビルとビルの隙間の、黒い空間。自分の着地点、『世界の隙間』。
落ちる、自分の着地点。
「ただ、私が求めていたのは『呼吸をすること』、それだけなのです。」
そう言って、落ちてゆく。
「私はただ、『呼吸をすること』それだけがしたかったのです。」
そう言って、落ちてゆく。
『呼吸をすること』を忘れて、『空気を奪う』。
『世界の隙間』から這い出ては呼吸をする。
「世界の隙間って、どこか知ってる?」
「自分が死んだときに生まれる、世界と世界の狭間のことなんだよ。」
「この世と、あの世の隙間。」
「死体のすぐ傍の、その小さな隙間から、死にぞこないの呼吸が出てくる。」
「あってはならないはずの、余分な二酸化炭素。」
「あってはならないはずの、生の証。」
「あってはならないはずの、『世界の隙間』。」
「死んでるんだ、君は。」
:あとがき:
やっぱり死にネタなのね、私。
とりあえず、死ぬ人も死んだのに気付いてない人も好き。
世界の隙間って、すっげー可愛いテーマなのにごめん。
やっぱり、世界の隙間難しすぎる。
ごめんねー。
PR
この記事にコメントする