タイトルどんだけぇぇぇぇ（笑）そんなわけでまたまたエル王です。
今回はキッドが巻き込まれます。
どうしてかわかりませんが私の中ではキッドが不幸人ポジションなのですがどうでしょうか？

「ふっざけんなよテメェェェェェェ―――――――――！！！！！！！」
　キッドの叫びに近い怒鳴り声が教室を通り越して、廊下にも響いた。そんな怒鳴り声を真正面から受けるエルは頭をぐらぐらと揺らしている。
「お前マジいい加減にしろ！！ 俺も数学できないほうだけどな、何で教科書に書いてる事が理解できねぇんだよ！！」
「理解できねぇから理解できねぇって言ってるんじゃねえか！」
「公式覚えたら誰でもできるんだよ！ 公式覚えろ公式！！」
「何で数学で暗記しねぇといけねぇんだよ！」
「それが数学だからだ―――――――――ッ！！！！！！！！」
　再び怒声。散々叫んだキッドはぜいぜいと荒い呼吸をしていた。
「疲れた」
「人を散々叫ばせといて、何が疲れただテメェ……」
「王だったらもっと優しく教えてくれるもん」
　エルは机にぐったりと顔をつけて呟いた。その目には、小さな涙が浮かんでいる。
「今回は何？」
「何が？」
「どうせ王に何か言われたんだろ？ 何よ？」
　キッドが尋ねるとエルは机に倒れこんだまま答えた。
「今度テストの点上がったら、俺のこと本気で考えてくれるって」
「……お前のことって、どういう事だ？」
「だから、俺の告白について本気になってくれるんだって」
「……マジ？」
「マジ」
　その言葉にキッドは驚きを隠せずに「嘘だろ……」と呟いた。王が、まさか本気になるなんて。
「お前、なんて口説いたわけ？ あの王を」
「まさかお前、それを俺から聞いて王を口説こうとか思ってねぇだろうな！？」
　エルが勢いよく起き上がりキッドに向かって叫ぶ。そんな姿を見てキッドは大きく首を振った。
「ねぇよ」
「なら安心」
　にやりと笑うエルにため息しか出ないキッドだった。
「それならさ、さっさと問題解け。じゃねえと、点数もあがんねぇだろ」
「おう！」
　そう言って、エルは再び開かれた問題を解こうとした。
　それから数分後、再びキッドの怒声が廊下に漏れた。
「……全く、何してるんでしょうかね」
　呆れのため息をついた王は、差し入れを持ったまま教室の扉の前に立っていた。
「成績、期待してますよ」

：あとがき：エル王っていうかエル+キッドメインになった話。
や、でも会話は全部エル→王ですよ！ っていうかエルの基本は王であることを主張させてください！←