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怪しげな創作メモ的な。版権・オリジナル、何でもあり。 このブログを見た後や同窓で公式サイトを見るのはご遠慮ください。
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では三上君からのリクエスト第一弾。
深くは語らないのが男って奴です(←女

では。

「まもなく、デン ラ イナーは停車しまぁっす♪」
ナオミの楽しそうな声が車内の響く。ってことは、良太郎が帰ってくるって事か。
ナオミはすぐに客室を出て、入り口へ良太郎を出迎えるはずだった。
「おかえりなさい!りょーたろ・・・ちゃ・・・」
「ん?」
突然、ナオミの言葉が止まった。ナオミはぎこちない動きで、こちらを見る。
「あっ、も、う、き・・・りゅっ、ちゃ・・・りょう、りょうたろ・・・ちゃん、がっ」
「あぁ?」
「どうしたの、ナオミちゃん?」
「何や、良太郎がかえって来たんやろ?」
「どーしたの??」
俺に亀、熊に小僧がひょひょっと客室から身を乗り出す。オーナーのおっさんも、後ろから軽く覗き込んでる。
「こっ、これ!」
ナオミが指差した先を、オーナーのおっさん、小僧、熊、亀、そして俺の順で見る。
「あ」
「い」
「う」
「え」
「俺参・・・じゃねぇって、あ?」
「・・・?」
指差した先にいたのは、ちっさいガキ。多分5歳ぐらい。きょとんとした様子で、俺らを見ている。
全員がぽかんとしているので、とりあえず俺が前に出て、ガキと目を合わせるためかがむ。
「おい、ガキ。てめぇ、名前は?」

「んとね・・・えっと、のがみりょうたろう!さんさいだよっ!」


数分後、車内には変な空気が流れていた。
「・・・りょ、良太郎が・・・何で・・・?」
「時空の歪み、あるいは時間の歪み、先ほどそこに引っかかりましたので、その影響でしょう。」
オーナーのおっさんが平然とコーヒーを飲みながら言った。熊と亀は驚きを隠せない、と言うような表情をしている。
「って!?何でテメェ、そんな冷静なんだよ!!」
「問題はないですよ、彼が時の運行を乱さなければ。」
そう言ってオーナーのおっさんは立ち上がり、客室から出た。
「・・・時の運行を乱さないって・・・」
そして、現在小僧がそのチビ良太郎の相手をしている。
「うりゃー!」
「わぁーっ!しゃぼんだまぁー!!」
ふわふわと舞うシャボン玉を見てチビ良太郎はぴょんぴょんと跳ねて喜んでいる。
「わぁいっ!わーいっ!!」
「じゃーあ、どーだぁー!」
そう言って、小僧がチビ良太郎の顔に向けてシャボン玉を出す。
「やーっ!!」
「ほらほらー♪」
「やー!!!」
涙ながらに逃げるチビ良太郎を小僧が追い掛け回す。
「リュウタ、ダメだよー。」
その時、チビ良太郎を助けたのは亀だった。チビ良太郎は急いで亀の足元に隠れる。
「えーっ?」
「良太郎、嫌がってるでしょ?ダメだよー。」
「うーっ・・・わかったよぉ。」
つまらなさそうに、小僧は椅子に座る。
「リュウタ、他の遊びなら一緒にしても良いよ。そうだねぇ、お絵かきとか。」
「お絵かきっ!」
その言葉で小僧のしょぼくれた顔がぱぁっと明るくなる。
「りょーたろっ!お絵かきしよっ!」
亀の足元にいるチビ良太郎に言う。チビ良太郎もひょこっと顔を出して笑う。
「うんっ!」

「・・・で。」
「こうなる訳やな。」
「うーん・・・」
デ ン ライナーには予想通り、というか絵が散乱している。一歩歩いたら絵を踏みそうである。
「絵、踏んだらリュウタだけじゃなくって、良太郎も不機嫌になっちゃうねぇ。」
「せやけど、俺らはどうするんや?」
熊の言う通り、俺らがいるのは机の上。ついで言うと、ナオミもカウンターに座っている。
「とりあえずー、お片づけについて教えないといけないですねぇー。」
足をぶらぶらと振ってナオミがいう。それもそうだな、と思う。
「おい、そこ二人っ!!」
俺が声を出すと、小僧とチビ良太郎は「んっ?」と変な声をあげてこちらを見る。
「描くのもいいけどな、ちゃんと片付けもしろよ!」
「やだぁー、お片づけきらぁい!」
「きらーい!」
小僧の言葉をチビ良太郎が真似する。くそ、素直に話しきかねぇガキは――――と思ったとき、
「めっ!」
「「「・・・は?」」」
突然、俺たちを指差してチビ良太郎は叫んだ。突然の出来事に机の上に座ってる俺たちだけでなく、傍にいた小僧、そしてナオミもぱちぱちと瞬きをして驚いている。
「おこるの、めっ!」
「お、こ、る?」
訂正。
指をさされていたのは俺だけ。
これは、つまり、俺の苛立ちは、クライマ――――
「あっ、あっ!!デン ラ イナー止まりますー!」
ナオミが、思い出したように叫んだので、俺の苛立ちはストップした。良かったな、チビ良太郎。
「あー!!良太郎ちゃーんっ!!」
甲高い叫び声が響く。どうやら本物の良太郎がやってきたらしい。
「え、ど、どうしたの?」
コレはもしかして神のお力という奴でしょうか?
「「「りょ、りょうたろー!!!!!!!!」」」
「う?」
そんな俺たちの叫びを聞いて、チビ良太郎はきょとんとした表情をしている。
「実はな、良太郎!かくかくじかじかおにおにもももも!」
「でね!ごにょごにょにょろにょろかめかめうらうら!」
「それでな!まるまるてんてんくまくまきんきん!」
「わ、わかったよ。つまり、あの子が過去の僕って、事なんだね。」
さすが良太郎、飲み込みが早くて助かる。
「で、リュ ウ タロスと一緒に絵を描いて、散らかしちゃったんだね。」
その言葉に亀が強く頷く。
「それで、ゆう事を聞いてくれないからどうにかしてくれって事なんだね。」
その言葉に熊が強く頷く。
不幸に抵抗が強くなって、立派に成長したな、良太郎。チビ良太郎、お前もこんな風になるんだぞ―――
そう思っている間に、良太郎はチビ良太郎と小僧に近付いていた。
「ほら、一緒にお片づけしようか。ね?」
「うー・・・」
「えーっ!やだやだやだっ!」
やっぱり。小僧が強く抵抗した。それをじっと見つめたチビ良太郎も、
「やだやだやだやだーっ!」
と、叫ぶ。
「そんな事言ったら、めっ!」
良太郎が、小僧とチビ良太郎を指差して、しっかりと言う。
「めっ・・・」
「うっ、」
少し嫌そうな表情をした小僧に対して、チビ良太郎はじーっと良太郎を見ている。そして、
「お片づけ!するっ!」
にっと笑って言った。それを見た小僧も「え?!」と言う。
「ほら、龍の字!ちゃんとせなあかんで!」
「そうそう、良太郎でも出来るんだからねぇ。」
「ちゃっちゃとしねぇと、先越されるぞー?」
「うっ、ぼ、僕もするもんっ!!」
こうして、デ ンライ ナー片付け大作戦が開始された。
数分後。
車内が無事に美化されたとき、ナオミのアナウンスが入る。
「間もなく停車しまぁっす♪ちびちゃん、ここでおりてくださいねっ」
「うんっ!」

こうして、チビ良太郎騒動は終了。
結局、どうしてこんな事になったのかは原因は不明だった。

まぁ、後日、あのハナクソ女もガキになったわけだが――――


:あとがき:
深くは語らない。ごめん。
そして三上君へ。

携帯パニック!&携帯パニック!!&お絵かきパニック!&最終兵器おかん

漫画化希望。
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