忍者ブログ
カレンダー
08 2024/09 10
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30
フリーエリア
最新CM
[07/09 U4]
[06/29 かのん]
[02/04 U4]
[01/29 U4]
[09/11 こぎつね☆]
最新TB
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
アクセス解析
怪しげな創作メモ的な。版権・オリジナル、何でもあり。 このブログを見た後や同窓で公式サイトを見るのはご遠慮ください。
[88]  [87]  [86]  [84]  [83]  [82]  [81]  [80]  [79]  [78]  [75
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

コスファってすげー。ネタの宝庫だ

一眼レフ構える浦様を見て三上君が「現パロいけるだろ!」って言葉からキタ━━━━(゚∀゚)━━━━ッ!!


一応設定はみんなが消えてゆく中で最後、桃と浦が残ったっていうもはや現パロじゃないし

目標:浦桃浦



写していた

海を
大地を
草を
花を
空を
星を
月を

世界を


僕が人物を撮りたいと言った瞬間、先輩の表情が変わった。
「何、その顔。」
「いや、珍しいなって思って。」
ぱちぱちと瞬きをして、先輩が言った。先輩は今まで僕の撮った写真をまとめたアルバムを見ている。
「お前って、あんまり人撮らないだろ。」
アルバムには何枚もの写真が入っていた。
海であり、大地であり、草であり、花であり、空であり、星であり、月であり
「あんまり、好きじゃないから。」
カメラの手入れをしながら、先輩に言う。先輩が不思議そうな顔をしている。
「まあ確かに動いたりして撮りにくそうだけど・・・そっちの方が面白いんじゃないのか?」
「うーん・・・まあ静止してるものの方が楽だからね。」
ふーん、と先輩がよくわかっていないような返事をした。

人というのはあまり好きではない。本心で付き合うと、深い傷をつけられる。その傷は消えるはずが無い。
たとえ薄れても本心のまま触れ合うたび、また傷はつく。
人の写真を撮る時、その一瞬だけで人間を決めてしまう。
微笑みの裏側には涙がある。涙の裏側には憎しみがある。怒りの裏側には嘲笑がある。
だから、人の一瞬を写すことは・・・嫌いだ。

「面倒くさがりだな、お前。」
先輩がそう言いながらまたページをめくる。その時、先輩の手が止まった。
「・・・あ、人物写真・・・初めて見る。」
そこには僕がたった数回しか撮ったことの無い人物写真があった。
「熊公に、小僧・・・良太郎もいるじゃねぇか。あ、あの鳥野郎もいるじゃねぇか!んー、オデブに侑 斗もいるな・・・」
楽しそうに先輩がいう。
「ハナクソ女に、ナオミもいるなー・・・お前、何時の間に撮ったんだよ?」
「初めてカメラ持ったとき。先輩撮らせてくれなかったでしょ。」
そう、それは僕がはじめてカメラを持って、写真を撮ったときだ。けれど、先輩は嫌がっていた。もちろん、それはわかっていた。
「ああー・・・そういえば・・・でも、懐かしいな。」
フッと先輩が穏やかな笑みを浮べた。似合わないな、と思った。
「もう、みんなと会えねぇからな・・・こうやって写真でしか見れねぇしな。」
そして、僕はカメラを構えて、シャッターを押す。パシャ、という乾いた音が響く。
「・・・あ?」
もちろん2人しかいないこの部屋からそんな音がしたから先輩も気付いた。
「お前、今撮ったな?!」
「うん。」
「てめ・・・肖像権ってものがあるんだぞ!?」
「意味わかってる?」
「うっ・・・」
僕が言うと、先輩は言葉を詰まらせた。その様子を見たら何となくおかしくなり、僕は笑ってしまった。先輩も同じように笑う。
「先輩にも、もう会えなくなるからね。」
「だからってもうちょっとカッコいいポーズとらせろよ!」
「いや、あれカッコよくないからね。」
「んだと?!」
こんな会話も、もう出来ないのか。
「でも、何で俺が最後なんだ?」
一番最後に、撮りたかった。

一番好きな人だから。

「・・・亀?」
「だって、こんな時じゃないと取らせてくれないでしょ。」
「かもな。」
そう言って、先輩が僕に口付けた。突然の出来事で、何も考えられなかった。
「・・・何で?」
「こんな時じゃねぇと、出来ねぇだろうが。」
そう言って、先輩はまた笑った。
似合わないと思っていた穏やかな笑顔だったけど、実際良く似合っていた。
本当は優しい人だから、当たり前だろう。
そして、この笑顔は本物の先輩。本心の先輩。
「じゃあな、亀。」
そしてもう一度、先輩が唇を合わせた。舌を僅かに絡ませて、別れの印としよう。
「最後だからな、言わせて貰うぞ。」
立ち上がり、先輩が僕をまっすぐ見詰めながら言った。

「俺はお前が好きだったよ。」

そして、静かに消えた。

「・・・僕もだよ、先輩。」



いくつかの写真を残して、僕はその場を去った。



:あとがき:

な、長い。
現パロはどこ行った。っていうか結局浦桃じゃん。浦桃浦桃じゃん(まとめろよ
そんな感じ。

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
文字色
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
なんてきれいな
一人良 太郎は、真っ白な机に乗せてある何枚かの写真と、カメラを見つけた。誰も使った跡のないきれいな座席には、小さなアルバムがある。
一枚を手に取ってみた。よく知っている関西弁の彼と、子供のような彼。ピントが合わない程に接近した二人の表情は、カメラに興味津々という感じだった。思わず笑いが漏れる。まさか撮られるなんて思わなかったんだろう。
他の写真も見た。自分が躓いた所だとか、手を貸してくれるみんなだとか。
微笑を浮かべつつ眺めていると、ある一枚で手が止まった。
(こんなの、撮ったっけ)
不意打ちを受けたような表情のその人。
他には誰も写っていない。

(…ああ、)

そういうことか、と。最後に頑なな彼の一瞬を奪ったのか、と。

「本当、やめて欲しいよこういうの」

苦笑する。頬の滴がぬるい。



最後にカメラを握っていただろう彼自身の写真は、誰かが収めたのか、光に溢れた車外へと向かっている背中だった。






時空を越えて俺荒らし(最悪)
切ないいいいいいやめてくれよ本当切ない!!
文は気にすんな!!
三上 2007/11/25(Sun)21:23:04 編集
その世界
何が切ないって君の文章の方が切ないと思います先生。
もう思わず返信しちゃうくらい切ないよ、せつな過ぎるよなけるでぇ。
お前は切なさの伝道師かヽ(;Д;)ノナケルデー
【2007/11/25 21:36】
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
この記事のURL:       
忍者ブログ*[PR]