ばれんたいーんしりーず。完結！！！
と、いう事で本命浦桃です＾＾
頑張ってみよう、そうしよう！

「ねえ、バレンタインってどんなチョコ貰ったら嬉しいの？」
その質問に、彼は驚いた。やっぱりな、と思いながら彼の答えを待つ。
「･･･どうしたの？また、ナンパした女の子にあげるの？」
「違うよ」
「じゃあ･･･もも」
「それ以上は言わないで」
やっぱりわかってるんだ。僕の言葉に、彼がくすくすと笑う。
「何で？わざわざあげなくてもいいでしょ？」
他に女の子いるのに、と少し嫌味っぽく彼が言った。普段は何にも知らないような顔をしているのに、何でこんな時は全て見抜くような笑顔を見せるのだろう。
「･･･わかって言ってるでしょ、それ。」
「大切なんだね。」
彼はそう言って笑った。
「なら、何でも喜ぶと思うよ。あ、でもプリンとかの方が喜ぶかな」
「･･･そうなんだよね･･･」
だからといって、市販のプリンを買って渡すのも何か面白くない。そうだ、と彼がぽんと手を叩く。
「だったら、手作りしてみたら？」
「･･･手作り、か」

彼の言葉に影響されて、僕はプリンを作ることにした。わりと、簡単そうだと思った。
「･･･間違いだった。」
僕は食堂車のキッチンコーナーを見事に汚した。思いの他、難しかった。
「ウラちゃん、下手ですね。」
「･･･だねぇ。手先は器用だと思ったんだけど･･･」
「どいてください！私も手伝いますから！」
少しむっすりとしたナオミちゃんがずかずかとキッチンコーナーに入る。最初から頼ればよかったなぁと思った。
「で、どんなプリンがいいんですかっ？」
にっこりと笑った彼女に僕は「チョコ風味のプリンがいいと思って」と自分の意見を述べた。すると、ナオミちゃんは腕を組み少し唸って大きく頷いた。
「わかりました！じゃあ、カラメル部分をチョコにしちゃいましょう！」
「なるほど･･･で、手伝っていただけるの･･･かな？」
「もちろんですよ！」

「・・・これ、お前が作ったのか？」
驚いたように、先輩が言った。彼の視線の先には、チョコがけプリンがある。
「そうだよ」
「すげぇ･･･」
目をキラキラと輝かせて、先輩が色々な角度から僕の作ったプリンを見た。
「バレンタインチョコ、って事で。」
「･･･バレンタイン･･･」
「そ。じゃあ先輩、あーん」
「･･･あ？」
不満そうな声を上げる先輩。僕はプリンをスプーンで人掬いして、先輩に突き出す。
「何だ、それ」
「だから、口あけて。あーん」
「･･･バカじゃねぇか、お前。」
「先輩にバカにされるなんて、僕も終わったねぇ」
「うっせぇ。さっさとプリン食わせろ！」
先輩が少し声を上げた。全く、と僕は掬ったプリンを食べた。その瞬間、先輩が目を大きく見開いて、叫んだ。
「あああああ！？俺のぷ」
その叫びを、僕は塞いだ。口の中に広がる甘味を、先輩の中に移す。
「んっ･･･」
それでもまだ、僕の中に甘いプリンの欠片がある。だから、僕は舌でさらに先輩の中に入り込む。
「んぅ、っ、う･･･んっ」
甘い先輩の声が、プリンよりも甘く響く。可愛いなあ･･・。
「甘い･･・」
唇を離した先輩は小さくそう呟いた。そして、僕もその言葉に同意した。
「先輩よくこれ毎日食べれるね。」
「うるせぇよ。」
先輩が唇に手を当てながら頬を赤らめる。その顔が面白くて、僕はくすくすと笑ってしまった。
「なっ、何だよ！！」
「いや、面白いなあって。味わって食べてよ、僕のプリンなんだから。」
「･･･ああ」
先輩はそう言って、ぱくりと僕のプリンを食べた。
「どう？」
「･･･甘いよ」
ため息混じりに、そう言った。
「美味い。」
「ありがとう。」



：あとがき：
ちょっと甘めの浦桃。久しぶりに浦攻めだなぁ･･･（どんだけー
ところでれおんたんの浦光が神すぐる＾q＾ねぇねぇ、そのうち書いていい？答えは聞いてなry
って事で、バレンタインネタ終了！！わーい！！