束縛してほしいのは
私自身
それから
貴方の手で

首は苦しくないの
海という脳内
恐れない
もう黒は目の前

手の痺れが
足の浮遊感が
ここは空だと錯覚して
息を吸う

肺には水
肺には水が入った
溢れんばかりの水が
喉を詰まらせる

貴方は見つめていた
首は苦しくないの
束縛してほしい
貴方の白い手で

肺に入る水
涙も海も同じだった
私は貴方に束縛してほしい
私は私に縛られていた

貴方という鎖は
私の首を
貴方という水は
私の肺に

私は
私自身の水で
私の肺を満たし
そして


溺れる

嘘を吐いたその日から
このステージへ立っている

歌うことさえ許されず
罪と罰は増えてゆく

喋り続ける限り
わたしはこのステージに立っている


新しくたったあなたはだあれ？
役者にしてはやけに大根ね……
あなたは主役を目指してる？
そんなの無理ね、諦めて。

誰も真ん中に立てない舞台
人生なんて誰かの脇役

自分の舞台を見失ったときから
嘘つきだらけの舞台に立つ

役者にもなれない私たち
世界の中心はあなたではない

夢の終わりを恨みなさい
今の舞台を呪いなさい
それでも世界は変わらない


主役になってみたいの？
いいじゃない、なりたいと思って
ただあなたの舞台は、ここじゃない。
あなたの舞台は、そこにあるわ。


心の……その中に。


嘘を吐いたその日から
このステージに立っている

偽りだらけのそのステージに
私は立ち続けている

嘘だらけのステージに
せめて偽りでも
輝きを

私の中のステージで
真実を演じる
輝きを


「……この、役者気取りが」




罪と罰は増えてゆく

貴方の声
貴方の背中
貴方の横顔

あたしの世界は
貴方がすべて

白い錠剤
白い錠剤
白い錠剤

白い固形物が
あたしのすべて

貴方の夢
貴方の呼吸
貴方の吐息

安定しない
あたしの世界

まわる
まわる
まわって
ゆれる

白い
白い
白い錠剤

溢れてくるのは
貴方のこと

ゆれる
ゆれる
こわれて
ゆれる

貴方の言葉で
あたしは止まる

くすり
くすり
精神安定剤

白い
白い
貴方の全て

ゆれる
ゆれる
世界がゆれる

くすり
くすり
あなたの世界

あなたはあたしの
全てなの

あなたはあたしの
精神安定剤

白い
白い
あなたの言葉

まわる
まわる
あたしの世界

甘くて甘くて溶けてゆく
雪 雪 雪
君の肌は凍えるほど冷たく
スノウ ドロップ ラヴ

落ちた雪を手のひらに乗せる
君はどこか寂しそうで
白い肌に白い欠片
雪 雪 雪
冷たい空は僕らに残酷
スノウ ドロップ ラヴ

いつの間にか空が歪んで
「あんな空から、降るのね」
君の言葉はどこか冷たい
星の見える空よりも
太陽輝く空よりも
今このときが
雪 雪 雪
消えてゆく君への思いは
スノウ ドロップ ラヴ

望みは積もっても溶けてゆく
雪 雪 雪
愛の言葉はまるで
スノウ ドロップ ラヴ

君に届くと消えてしまう
雪 雪 雪
さようならを言えずに
スノウ ドロップ ラヴ

君には言えない
スノウ ドロップ ラヴ

あなたにわたしが伝える
「好き」ってたった一瞬の言葉



あなたに黙殺されました。

あなたは求めていませんでした。

あなたに殺されました。



わたしは、
わたしはあなたが「好き」なの
それが、
それが一瞬で消えてしまった



あなたは求めていませんでした。

あなたは必要としませんでした。

あなたは殺してしまいました。

あなたが殺してしまいました。



夢の中で、あなたが笑う
ただそれで幸せだったの
なのに
わたしは求めた
あなたの愛が欲しくて
あなたが「好き」って言ってくれれば
ただ
それだけで
それだけでいい



あなたは求めていませんでした。

わたしは必要としてしまいました。

あなたは殺してしまいました。

わたしは否定されてしまいました。




あなたの愛が
欲しかったのに



欲しかった、だけ。